ウルトラマントリガー考察 テーマと視聴者の求めるもの
Twitterで「ウルトラマントリガー」と検索すると「トリガー 不安」と出てきます。毎年のように新作を出しては不安視されてはいるが、恐らく不安なんて単語がサジェストに載ったのは初めてかもしれない。
それほどまでに今作のテーマであった「NEW GENERATION TIGA」という言葉。ウルトラマン55周年ティガ25周年の節目。この2つが視聴者を最高潮に期待させている要因であるからです。
私自身、ティガに特別な想いはない。しかし時代を変えたデザインの変化、設定の新しさは、翌年から生まれウルトラに触れた人でも感じる風格はまさに「神秘性」と言っても過言ではない。
正直、この違いは正しく「時代」そのものでもあるでしょう。今とは違う大幅な予算、人員。この違いはどのドラマ、映画、アニメでも感じる部分がある。しかし、こと「特撮」はこの差の大きさを感じずにはいられない。少子化による縮小、肥大化した玩具展開。これに嫌気をさす視聴者は随分多いでしょう。
ニュージェネレーションウルトラマンは視聴者の嫌気や要望が毎年話題に挙げられるほど深刻でした。そんな中、節目の年でありNEW GENERATION TIGAなんて副題を聞かされた客は大盛り上がり。「ついに、ウルトラマンが様々な問題を一旦抑えて、自分たちの見たいものを作ってくれるんだ」と。
そのあまりにも膨れ上がった期待とは裏腹に、例年より新規情報の中身がそこまで変わらなかった差でここまで落胆されているのが現状です。
トリガーとは何なのか
正直、私もこの新しいヒーロー「トリガー」のことがよくわかっていなかった
いや、まんますぎる。
これ、こち亀の有名なネタである「全部同じじゃないですか」って言われても仕方がないくらいそのまんま。いや、トリガーの顔は例年に比べて小顔に見えてめちゃくちゃ好きなんですよ。
でも、ウルトラマンはよく「違いがわからない」って言われるほど一般の人は、顔だけで判断している。ウルトラマンほど完璧な造形を変えるのは難しいが、ここまでそっくりだとファンでも「そうだよね」って諦めてしまいそう。
なぜこんなにも見た目をそのまんまにしたのか。
恐らく今作はそこがストーリーの肝である。と、考察をしてみると納得がいくんですよ。
映画のストーリーを主軸に
「ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY」ではるか昔、世界が闇に覆われていた時、光の巨人が現れ共に戦い、光を人々に残し故郷の星に帰っていった。その後力を持った者が闇に飲まれ、光と闇に分かれ争いをし文明は滅びた。というのが3000万年前の真実として語られた(こうだったと記憶してるが違ったらすいません)。
このストーリーはよく「後付け」「矛盾」と言われ嫌われていたりする。だが、少年時代に得たウルトラマンの解釈の1つとしては好きだったりします。
トリガーは恐らく最初の光が「光を残し故郷の星に帰っていった。」という部分。そこに注目した話だと思います。
その光が、再び闇に飲まれていた星を救うため戦った別の宇宙が今回トリガーの舞台。ティガの元になっているのだから、彼があの地球に似た人に光を授けることによって生まれた巨人も当然ティガに似たものになる。
そう今作はティガの続編ではなく、最初の光の続編と考えると納得できるのです。
ラスボスは多分…
正直ここまでそっくりにすると、どうしても「最後はガタノゾーア級でしょ」と期待するのも当然だと思います。しかし、今回登場する闇の三巨人と今作のメイン監督でありアクションを得意とする坂本監督との相性はかなり高いと言えます。
スタッフか上層部は当然同じ流れでは、このウルトラマントリガーの独自性がなくなってしまうと考えるとラスボスは彼なんじゃないかと…
そう
ティガダークです。
衝撃の真実としてトリガーはティガではなく、「イーヴィルティガ」の方だったのだ!
実は劇中でも闇の三巨人はトリガーに違和感を抱いていた。それは視聴者の間でも考察し合っていた。
それもそのはず、ティガとイーヴィルは見た目がかなり似ていますからね。
もうシンプルに光の巨人対闇の巨人ですよ。
ジード対ベリアルのようですね
どうでしたか?
ちゃんとティガを入れた重要性もあると思いますし。坂本監督のアクションが輝きそうです。
ただ…結局荒れそうだなって。
私も、今の技術で作ったガタノゾーア級のどでかいクトゥルフ怪獣みたいですし。
私だって第1話の怪獣がただゴルザとメルバを合体させたファイブキングのなりそこないでショックだったんですよ。そりゃないよって。
この考察が外れる考察
もちろん当たるとは思ってないですが、この考察を否定できる考察もします。
まず、トレジャーハンターイグニス
リシュリア星出身のトレジャーハンター
334歳(地球人換算で34歳)
1話だけ登場する宇宙人か。みたいな主要キャラクターです。
正直、このキャラが何なのか本当に未知数です。
今でも、このキャラいる?って疑問に思ったり、もしかして上層部がどうしても入れたいジャグラスジャグラー枠か。なんて、考えたりもします。
是非とも彼には予測のつかない行動で視聴者を翻弄させ、物語にも絶対重要な人物として活躍を期待したいです。
そして、サークルアームズ
発表時はよくある武器玩具代表だな。程度にしか思ってなかったのですが、新たなキービジュアルで
お前そこ、めちゃくちゃ重要ポジションじゃん!
また、考察として「サークルアームズ、逆さに見るとティガのカラータイマーみたいだよね」という意見を拝見してかなりこの武器の期待度が上がっています。
この武器を通して、ティガ関連かティガそのものの意思や力なんかがあったらこの考察は外れたということですからね。
まるで自分の考察が外れてほしいって感じですが、今回に限ってはそうです。この節目の年ではもっと凄いことをしてほしいです。
シリーズ構成のハヤシナオキさんは今回初めてお聞きしました。トリガーまで彼の作品を拝見したいと思いますが、経歴を見てまた凄い人に頼んだなと。
坂本監督とは一度タッグを組んだとありましたが、またまた「乙一」さんのような特撮未経験者を連れてくるとは意外でした。しかも、乙一さんのようなある程度知名度があるような方ではなく、この節目のせいで物凄く注目され、人気作のティガを絡めなければいけない超面倒くさそうな案件を頼むということは、それ相応の才能を感じたと坂本監督と上層部は判断したのでしょうから、かなり期待しています。
トリガーに期待していること
今作、ウルトラマントリガーはめちゃくちゃ期待しています。
私がウルトラマンに求めているものは映像です。正直この部分は他の特撮作品、そこらのドラマ、アニメよりも優れていると思っています。
今回のトリガーは前作ウルトラマンZの大ヒットにより高い期待を受けています。しかも、その大ヒットしたZの劇場版を制作しないでそのままトリガー制作に入りました。その分の制作費、制作時間、人員が空いたということです。
コロナがあったとはいえ、東映が例年通り劇場版を作っている現状を考えると、人員も予算も少ない円谷が近年特撮ではありえない選択を選んだほど、今回の作品は力が入っていると考えて間違いないと期待しているのです。
だから、戦艦がまさかのセブン要素でも。隊員のマスコットがセブン宇宙人でも、登場怪獣がいつもの再登場怪獣で平成怪獣でもなくて1話でもオリジナルじゃなくても、いいんです…
誰も予想しえない素晴らしいストーリーが織り成す、最新のSFXが生み出す空想科学ドラマを期待しています。